2005年07月28日
サッカー批評の感想③ 宇都宮徹壱氏の「サッカーブログを覗いてみる」後編
前編はこちら
そしてネット界がリアルに影響を及ぼした事件としてあの
ジーコ解任デモのことをとりあげ、その首謀者として、鞠サポ
ゴール裏の住人として、自らがプロデュースしたフットボール
パブ「Football Lovers」でイベントを積極的に企画している
ことなどで有名なますたろう氏を紹介している。
「あの解任デモは、代表サポの歴史の中で画期的な出来事だったと
思います。というのも、横山(兼三)さんのときも、加茂(周)さん
のときも、いろいろ(解任運動が)あったけど、インターネットが
介在したというのは今回が初めてでしたからね」
ますたろう氏は02年W杯時に期間限定でサポティスタにバーのマスター
として連載を持っていたが、そこでのリピーターがかなり多かったことに
より以後、人集めのツールとして魅力が高いことに気づいたとのこと。
宇都宮氏は人数こそ60人弱で終わってしまったものの、告知から
わずか4日で実現に至ったスピードがネットならではと指摘。
「あれはやっぱりネットならではのイベント。
集まった人間もネットでしか集めてないし、あそこで初めてリアルで
出会った人っていっぱいいました。
ホントジーコさんのお陰ですよ(笑)ネットって、自分では現実で
何かをやるためのツールと捉えているんです。」
「店に来るお客さんって、8割くらいネットを見てきた人たちなんで、
イベントを通していろんなつながりができましたね。またサッカーに
関する何かアクションを起こすようなことがあるなら、この人脈が
コアになると思います。」
解説5…ますたろう氏の視点は「ネットを使って何かを起こす」
ことが主眼となっている。これは彼のブログを見れば明らかで、
解任デモだけでなく、普段の活動先であるマリノスゴール裏に
関わるイベントだったり、W杯最終予選を国立近くの公園で
ジンギスカンを食べながら呑むイベントなどのユニークな
企画も全てネットで行い、いずれも沢山の人を集めている。
彼が関わっているFootball Loversのイベントに行けばわかるが、
ネット界の著名人をそこかしこに見つけることが出来る。
mixiをやってる人ならわかってると思うんだけどw
今のネット界の有名人って、実は大抵顔見知りだったり
するんだよね。個々が意見を述べているだけだったネット界を
イベントや企画でつなげる役割を果たしたのは彼の大きな功績
なんじゃないでしょうか。
宇都宮氏はブログを中心としたネット世論は新たな権力
「草の根ジャーナリズム」として期待を集めていると分析する。
そして、それに対する1つの意見であり答えとして、
元ネット界の重鎮であり、現在は日本唯一のサッカー専門新聞
「EL GOLAZO」を創刊した山田泰氏をとりあげている。
「私は新聞にこだわったのは『新聞がメディアの軸になる』という
考えからです。堀江(ライブドア社長)さんは新聞事業にも
興味を持っているようですが、それはおそらく、民放のテレビ局も
ルーツは新聞社だったからでではないでしょうか。元来、新聞社が
持っている取材力、編集力といったものを電波に乗せて伝えている
のがテレビ。だから軸になっているのは、あくまで紙、新聞
なんだと思います。発展性という意味ではネットでは限界がある。」
「自分のブログで、読者を唸らせるようなことを書いている人って、
きっと社会の違う環境でもすごいことをしているのではないでしょうか。
つまり、見識とか自己表現をうまく他人に伝えられる人だったら、
自然と世の中に出ていくんだと思います。最近のメディアで働きたい
という若い人材は高校時代からネットを使いこなしていた世代ですよね。
ネットメディアで育った人材が、既存のマスメディアに入っていくのも、
今後は自然に進んでいくことだと思います」
宇都宮氏はブログというツールを使い、一般ユーザーが読者に向けて
積極的に情報を配信するという行為が興味深く覚える反面、脅威と
しても感じていたことが、今回の企画の発端となったとのこと。
ブログが草の根ジャーナリズムになりえるかは今後の展開にかかって
いるだろうが、これだけのブログが一般化したことにより、今後の
既存メディアのジャーナリストがより厳しく精査されるのは確実では
ないかと書いて原稿を終えています。
うっとおしい長文を書いてなおかつ感想読む人なんて
あまりいないだろうなあw
まず、時代の寵児ともいえる宇都宮氏が紙媒体でサッカーブログを
とりあげたということ、これはネット界にとっても画期的なことであり、
かつ興味深いと思います。少なくとも我々一般ユーザーだけでなく、
著名なジャーナリストからみても、玉石混同で、しかも殆どが石しか
ないとはいえ、読みものとして充分面白いものであるのでしょう。
思うに、ネットは当初はごく限られた人間が情報を発信していた
ものでした。それを掲示板という形でまとめ、論客を集め、
レベルを高めたのがケットシー氏らであり、ブログという
情報ツールが出来た後、それをJサポーターの集いの場と
して誘導する役割を果たしたのがりんじ氏。そしてネットだけの
存在であった著名人たちをリアルの場に引っ張り出したのが
ますたろう氏、ネットに限界を感じ、紙媒体を発行したのが
エルゴラの山田氏という流れなわけです。
宇都宮氏が書いた「ネットは草の根ジャーナリズムとなりえるか」
という点ですが、僕は正直まだ難しいと思っています。
なぜなら知名度という点で圧倒的に落ちるので。
というのも、僕が以前から愛用しているサイトに2002WORLDという
HPがありますが、フランス大会以前から存在しているにも
関わらず、知名度は未だにマイナーのまま。かっては後藤健生氏や
湯浅健二氏などもコラムを書いていたというのに。スポーツサイトと
いえばスポナビですが、日刊スポーツのWEBを見ている
だけの人のほうが圧倒的に多いでしょう。
この点で山田氏の指摘は正鵠を得ていると思います。なぜ
ニッカンにアクセスが多いかといえば、ニッカンスポーツという
新聞が知名度があるからです。それはZAKZAKの夕刊フジだったり、
報知新聞のスポーツ報知も同様。インターネットで有名なポータルと
いえば未だサポティスタしかない(さっかりんやRSSなどを一般人に
いきなり覚えろってのも酷な話)現状は正直厳しい。
キヨスクにいけば目にすることが出来る新聞や、テレビをつければ
決まった時間にニュースが流れるものと違い、インターネットは
検索サイトなりリンクなりである程度自分で探さなければならない。
これが一般人には敷居がそれなりに高い理由かと思います。
そういう意味でサッカー専門新聞エルゴラの発行は大きな意味が
ありますが、現時点では関東圏での販売に留まっており、
既存メディアを脅かすほどの売上げをあげているわけではないように
思えます。思うに、エルゴラこそネットとのコラボを積極的に
推進していけば面白いんじゃないのかと思うのですが…。
また、ますたろう氏らが積極的にリアルでイベントを
行っていることはかなりの意味があります。ネットだけでいくら
熱く語っていてもどうしても消化不良になってしまう。
何かしらの行動を伴わないと説得力がないし、
何よりリピーターが増えない。
ジーコ解任デモが60人で終わってしまったことは、
いろんな事情を差し引いても結構痛かった。あれで引いて
しまった人もいるかもしれない。
スピードがネットの魅力である反面、みんながみんな
毎日ネットにつないでいるわけではない。
今後何かアクションを起こした時に、どの程度人数が集まるか、
という点が読みにくいのが現状。
結局人なんだよね。
何かがある、参加メンバーに誰々がいる…というのが
大きなファクターを占める。ネット世論がどれだけ勢力を
持てるのか。一度必死こいて集めてみたらどうなるんでしょうね。
Football Loversでイベントが満員といっても150人前後。
後、ネットユーザーって個人情報を出すのを必要以上に
恐れているところがあるので、顔出し、名前出しってなると
結構話も違ってきますしね。
どういうきっかけでもいいけど、1000人をネットの告知のみで
リアルで集めることが出来たら、世間的にも、ネット的にも
インパクトが大きいし、いろんなことが出来ると思うんですけどね。
投稿者 たか : 11:48 | コメント (0) | トラックバック (0)
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